ochang1977の日記

現在都内でデザイン関係の仕事をしています。昨年秋まで約5年間台湾で生活していた関係で、ブログの日記も台湾で経験したことなどがメインテーマになるかもしれませんがどうぞよろしくお願いします。

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U bike

前の記事にも書いたが、去年まで台湾生活がメインだったので、いろいろ台湾のことについて書きたいことがたくさんある。台湾生活も最初の方は慣れるまでは少し戸惑いなんかもあったのだが、そんなものはやはり時間が解決してくれる。いると自然に慣れるし、僕の場合は逆に台湾生活にどっぷりはまってしまった。その分、台湾の良いところ、悪いところなどいろいろ感じたのだが、今日は日本にはなくて台湾にあるとっても良いシステムU bikeについて書きたい。

簡単に言うと、これはレンタルサイクルのシステムである。そんなの日本にもあるんじゃないの?って声も聞こえてきそうだが、これはレンタルサイクルのお店のことではない。街中のいろんなポイントでオレンジ色の自転車が置かれており、乗りたい時に乗って、そして同じ場所に戻す必要はない、別の駐機ステーションが目的地の近くにあれば、そこに置いていって構わないのである。

台湾といえば世界に誇れる自転車メーカー「GIANT」が有名だが、このU bikeシステムはGIANTと台湾の各市が提携して運営されているのだ。台湾はスクーターが世界一普及しているともいわれるぐらいスクーターをメインの交通手段にしている人たちが多い。初めて台湾に行った時、赤信号の交差点で停留するスクーターの数の多さにびっくりした覚えがある。殆どの人の通学、通勤手段がスクーター、それだけ利用者が多いと大気汚染の問題にも影響を与えている。そこでMRTシステムが運用開始されたが、路線ネットワークが市内に張り巡らされているわけではないので、やはり多くの人にとっての交通手段がスクーターのままである。

そんな状況の中で開始されたのがU bikeシステム。使用料金が30分10元(約35円)ぐらいで非常に安価なので多くの学生ら若者が集団で乗ったり、お年寄りの方が利用しているシーンも見かけたことがある。2008年に台北市で試験的に開始されたが、あまりにも需要が多く、レンタル所(駐機スポット)がどんどん増えていったらしい。レンタル所にある自動サービス機(これをKioskと呼ぶらしいが…)で会員登録し、携帯番号を入力すればすぐに認証コードが送られ、それをサービス機に入力すると利用可能となるらしい。このような利用開始の利便さも需要増大に一役買っているのだろう。

聞くところによると日本の多くの市町村の関係者がこのU bike視察に台湾に訪れているらしい。日本でもこれまでにこういったレンタルサイクルの開始を検討していたようだが、自転車盗難などが多発する恐れがあり、なかなか実現にこぎつけなかったらしい。しかし一旦試験的に開始し上手くいけば日本でも急速に発展する可能性はある。こういった良い部分は台湾からしっかり学んで日本でも実現できるようになれば良いなと思う。