ochang1977の日記

現在都内でデザイン関係の仕事をしています。昨年秋まで約5年間台湾で生活していた関係で、ブログの日記も台湾で経験したことなどがメインテーマになるかもしれませんがどうぞよろしくお願いします。

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台湾の公用語??

 

以前の記事でも書いたことがあるが、台湾で使用されている言語は主に北京語(台湾では國語という)と台湾語である。中には台湾の中国語=台湾語と勘違いしている人たちもいるようだが、北京語は中国大陸および台湾で使われる標準語、台湾語は台湾のみで話されるいわゆる方言のようなものである。同じ標準語でも中国大陸で使用する漢字は簡体字、台湾では繁体字と違いはあるが、基本的には同じ北京語である。台湾に5年ほど住み、その期間ある時期語学学校にも通った僕の経験から言うと、外国人が日本語を勉強するのより、日本人が中国語勉強するほうがだいぶ簡単だと思う。僕らが学校で習う中国語は、そのまま日常生活で使えるし、発音がしっかりしていればちゃんと意味が通じる。但し、日本語学校で習う日本語はかなり正式なきちんとした日本語で、また日本語は多くの助詞、語尾変化などがあり覚えるのが中国語学習に比べてかなり大変だと思う。しかしながら台湾に行って、あるいは台湾で生活していて感心したというか、驚いたことの一つは、多くの台湾人が日本語表現をよく知っているということ、もちろん中には物凄く日本語が流暢な人もいる。タクシーの運ちゃんなんかも僕が乗車するや否や、「あなた日本人ですか?」って、そのまま日本語で聞いてくる人も多かったりする。日本語で言えない場合も、中国語で「你是日本人嗎?」と聞いていて、僕がそうだと答えると急に、つたないけれど頑張って日本語で話そうとする人が多かったりもする。

僕が長期の台湾生活でいろんな現地台湾人と会話して思ったのは、多くの台湾人が「ちょっと待って」と「大丈夫」という日本語を知っているということ、もはやそれは公用語になっているとも言えるレベルである。台湾のテレビで日本のバラエティやドラマが頻繁に放送され、画面の下に中国語字幕があるため、比較的よく耳にする表現は覚えてしまうらしい。この字幕効果はかなり大きいように思う。逆に考えてみると、先の「ちょっと待って」(稍等一下)と「大丈夫」(沒問題)に相当する中国語を知っている日本人はどれだけいるであろうか?たぶん知っている人の割合は台湾人が日本語表現を知っている割合に比べると雲泥の差の筈だ。実際僕も初めて台湾に行く前は「謝謝」と「你好」ぐらいしか知らなかった。これまで多くの台湾人から聞いた事であるが、やはり皆一様に日本語は難しいというイメージを持っているらしい。その原因は先に言った多くの助詞の使い分け、尊敬語、長い表現などである。長い表現というのは、日本語は礼儀を重んじる文化なので、言葉の表現にもそれが表れてしまう。丁寧であればあるほど長くなるので、それを学習するのは大変だろう。でも日本語学校で習うのはそういった正式かつ丁寧な表現だから、なかなか覚えられないらしい。一方でドラマ中のセリフで簡略化されたものがあると逆に覚えやすいから、そういった表現はすぐに身につくし忘れないらしい。「ちょっと待って」と「大丈夫です」も短い表現だし、しかも生活の中でよく出てくる表現だから、おそらく多くの台湾人にとって覚えやすかったのだと思う。